About
もう一度、日本の里山に働く馬の姿を。
かつて日本の里山では多くの馬が物を運び、耕し、伐採した木を運ぶなど様々な形で活躍していました。馬は人が生きていくための大切なパートナーでした。しかし、近代化が進み、人と里山の距離はどんどん離れていきました。現在では多くの山は荒廃し、馬を見かけることもほとんどなくなりました。
アファンの森財団は、これまで30年以上かけて長野県黒姫で多様性のある森の再生に挑み、みなさまのご協力のもと現在は30ヘクタール以上の森林再生を手がけています。
2015 年、「森にもう一度働く馬の姿を取り戻したい」という願いから、私たちはアファンホースプロジェクトを立ち上げました。厩舎となるホースロッジを建設し2頭の馬(雪丸・茶々丸)を迎えることができました。今後は2頭が様々な森の仕事に慣れるようトレーニングを続けながら、アファンの森の担い手・シンボルとして大切に育てていきたいと考えています。
将来は、農業、林業そして観光などあらゆる場面で馬の力を借りて、里山文化の再生や地域の活性化に繋げていくことを目指しています。
C.W.ニコルからのメッセージ
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- 馬と人がともに作り上げる懐かしく新しい未来
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働く馬がいる森へようこそ。馬は古くから、人のパートナーでした。時には移動手段として、田畑を耕す動力として、里山に暮らす人々の生活に欠かせない存在であり、その働く姿は美しく、人を癒し、勇気づけました。高度成長期以降の機械によって便利になる世界で、馬の働く姿は徐々に少なくなり、忘れられつつあります。
しかし今、馬とともに生きる、その価値感が見直されつつあります。かつて、人の手と心で蘇った黒姫の森で、ふたたび、人と馬が手を組み、心を通わせることにより、私たちの目指す、懐かしくて新しい未来をここに取り戻します。
森のメンバー
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- 茶々丸
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2009年06月10日生まれ。
オス
クオーターホースと道産子のミックス。
綺麗な栗毛に額の白い斑が特徴。少し怖がりの寂しがり、人が大好きで甘え上手。
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- 雪丸
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2009年04月26日生まれ。
オス
道産子。
全身白毛が特徴。甘えん坊で寂しがり屋、そしてマイペース。
アファンホースフィールド
アファンセンターから北へ約1500m、黒姫山をバックに広がるアファンホースフィールド。敷地の中心には馬と暮らす新しいライフスタイルのシンボルともいえるホースロッジが建っています。馬の息づかいが感じられる現代の「曲り家」風の建物は、最大5頭が入厩できる馬房と、ホースマンたちが集うクラブハウスで構成されています。
馬房は馬によって搬び出された馬搬材を使った板倉工法で作られ、大きな薪ストーブを囲むクラブハウス内からは馬の見える美しい風景が広がり、ゆったりとした時間を感じることができます。また、クラブハウス内の家具も馬搬材による「ホースロギングファニュチャー」を採用しています。
ロッジの周辺には馬の運動場であるパドック、自由に放牧できる広い草原エリアや池。畑エリアでは馬糞を堆肥にして野菜を育て、木立を残したフォレストエリアでは薪を調達します。
ここは、馬とともに懐かしくも新しい暮らし方を模索できる場所です。
信濃町ホースプロジェクト推進協議会
信濃町、地域の企業、や団体が連携し、馬を活用した個性的で魅力ある事業を展開すると共に、構成団体相互の交流及び連携を図り、自主的・主体的な地域づくりへの取り組みを促進することを目的として設立された協議会です。
一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団のホースプロジェクトが中核となり、ホースフィールドの整備と馬の飼育を行い、将来林業、農業、観光業に馬が活用できるようトレーニングを進めています。信濃町に働く馬が活躍する美しい田園風景を取り戻し、地域の魅力をより一層創出していくことを目指しています。